自己破産における管財事件とは?少額管財との違いは?
自己破産における管財事件とは、法人や、一定額以上の財産を持っていた個人、免責不許可事由があったひとが、その財産を換金して債権者に配当する手続きをいいます。
この管財事件には、従来の管財手続のほか、簡略化された手続きである少額管財も含まれます。
本稿では両手続きの違いや特徴を解説します。
管財事件とは
管財事件とは、法人や、一定額以上の財産を持っている個人、または免責不許可事由があった個人が利用する破産手続きです。
破産管財人が中心となって、破産者の財産管理や財産の維持、免責調査や財産を換金して債権者に分配する配当手続を進めます。
破産管財人とは、裁判所に選任された手続を進める役割を担う中立な弁護士のことをいいます。
少額管財とは?
少額管財とは、従来の管財事件から費用と時間を節約し、破産手続を利用しやすくすることを目的とした手続きです。
裁判所によって、少額管財を扱っていなかったり、細かい要件が異なったりするため確認が必要です。
少額管財を利用するためには、弁護士が代理人として申立てを行わなければなりません。
管財事件と少額管財との違い
管財事件と少額管財には次のような違いがあります。
予納金の費用が異なる
従来の管財事件の手続きを利用する場合には、予納金を支払う必要があります。
予納金とは、破産申立て時に裁判所に支払う費用です。
管財事件の予納金は50万円以上です(100万円以上になるケースもあります)が、少額管財では、予納金は原則20万円です。
手続き完了までの期間に違いがある
管財事件では、6か月~1年以上かかりますが、少額管財では3か月~6か月程度で手続きが終了します。
管財事件の流れ
管財事件は主に以下の流れで進みます。
1.弁護士に手続きを依頼し、債権者に通知
2.自己破産の申立て
3.破産管財人候補者との打ち合わせ
申立代理人(弁護士)とともに、破産管財人候補者の事務所で面談をします。
4.破産手続開始決定
5.破産管財人の選任・予納金の入金
6.破産管財人による財産の調査・処分(破産者には調査に協力義務あり)
7.債権者集会
破産管財人が、裁判所や債権者に財産状況や手続き進行状況を説明します。
8.免責審尋
裁判所が、破産管財人・債権者への意見確認や、申立人への今後の生活の見通しを質問します。
少額管財の場合、免責審尋は省略されることが多いです。
9.債権者への配当
10.免責許可の決定(裁判所が行う免責許可の最終判断)
2週間以内に債権者から異議が出なければ免責が確定し、借金の返済義務から解放されます。
まとめ
「少額管財」か「従来の管財事件」のどちらにふりわけられるかは、破産手続きを円滑に進め、免責を確実にうけるために重要な点になります。
弁護士がご事情を丁寧に伺い、管財事件となる場合にどちらの手続きで進めることができるか、具体的な見通しや解決策を提示致します。
破産手続きにについてお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
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Takashima Hiroaki 高島 宏彰
ご挨拶
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私は2022年1月に、高島自由が丘法律事務所を開設いたしました。
地域密着型の事務所を目指し、目黒区、世田谷区を中心として皆様のトラブル解決に向けたお手伝いが出来ればと考えています。 これまでの経験を生かしてご相談者様のお話を丁寧にお伺いし、最適な解決方法をご提案いたします。
どうぞ当事務所へお気軽にご相談ください。
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- 所属団体
- 第二東京弁護士会所属
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- 経歴
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1976年
福井県福井市生まれ
1995年
福井県立高志高等学校卒業
1999年
福井大学教育学部卒業
2012年
筑波大学法科大学院卒業
2017年
弁護士登録 都内法律事務所勤務
2018年~
独立行政法人国民生活センター紛争解決委員会事務局委嘱弁護士
2022年
高島自由が丘法律事務所開設
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